Pascal 入門
目次
Pascal について
Pascal は 1970 年に発表された手続き型言語です。
当初,教育用のプログラミング言語として設計されました。
Pascal には多くの方言がありますが,本書は ISO 7185 を参考にしました。
Pascal の各種標準規格は次のサイトから閲覧できます。
- Pascal Standards
- http://pascal-central.com/standards.html
Hello World
次のプログラムは,Pascal の Hello World プログラムです。
このソースコードを hello.pas 等の名前のファイルに保存し,コンパイルします。
拡張子は .pas や .p が一般的です。
program hello(output);
begin
writeln('hello, world') { 文字列を出力 }
end.
- begin と end で囲まれた範囲は,ブロック (block) と呼ばれます。
- プログラムの終端にはピリオド . を置きます。
- フリーフォーマットであり,インデントの深さに文法的な意味はありません。
- 大文字と小文字は区別されません。
- 実行の最小単位は文 (statement) であり,セミコロン ; で区切ります。
- 文字列はシングルクォート '...' で囲って表します。
- { から } までと,(* から *) までは,コメントとして扱われます。
生成された実行可能ファイルを走らせると,次のように出力されます。
hello, world
プログラム見出し
Pascal のプログラムは,キーワード program で始まる次の見出しから始まります。
program プログラム名(ファイル名1, ファイル名2, ...);
ファイル名は,プログラムで使用するファイルの名前を指定します。
標準入力,標準出力もファイルとして扱われ,それぞれ input, output と書きます。
文の区切り
ブロック中の最後の文は,文末にセミコロン ; を置く必要はありません。
ただし,セミコロンを置いてもエラーにはなりません (セミコロンより後は空文とみなされます)。
手続き/関数
writeln(...) は,文字列を改行付きで出力する手続きの呼び出しです。
手続き (procedure) は,他の言語でいう関数やサブルーチンに相当するもののうち,返り値を持たないものを指します。
返り値を持つものは関数 (function) と呼び,手続きとは区別されます。